活動報告

2015年11月の記事一覧

JICA研修受け入れ

 10月8日(木),JICA研修「教員養成課程における方法と技術」の一環で,アジア・アフリカの8カ国から教育省担当者や教員養成の大学関係者ら13名を受け入れました。
 この研修プログラムに参加した研修生の国々では,現在教育改革に取り組んでおり,中でも教員養成の質の向上を目指しているそうです。そこで,今回の研修はJICAと宮城教育大学のコラボレーションのもと約3週間に渡って実施され,日本の教員養成制度について研修するとともに,実際に教育現場を訪れ,授業を見学したり教員との意見交換などを行いました。
 そのうちの1日が仙台二華での研修で,本校からは中高一貫教育やスーパーグローバルハイスクール(SGH)の取り組みなどを紹介しました。研修生の皆さんは,本校の教育活動に興味津々で,意見交換会では数多くの質問が出されました。「世界の水問題」をテーマに取り組んでいる本校の課題研究に関しては,インターネットを活用した自国の学校との交流を提案する方々もいました。
 また,研修生は中学校・高校の授業を参観した後,高校2年生の「SGH課題研究ⅡA」の授業に参加しました。各グループに2人ずつの研修生に入ってもらい,事前に依頼していた自国の水問題に関するプレゼンテーションとディスカッションを英語で行ってもらいました。実際に生の声を聞いた生徒にとっては,自分が研究しているタイ・カンボジアを中心とした水問題と,他国,特にアフリカ諸国との問題を比較することができ,とても貴重な経験となりました。

研修参加者
カンボジア 教育青年スポーツ省教師教育部教員養成室副室長
ラオス 教育スポーツ省教師教育部事務局副局長
教育スポーツ省サワンナケート教員養成大学副学長
バングラデシュ 初等大衆教育省国立初等教育アカデミー局長
初等教育局教員養成校教育長
ミャンマー 教育省教師教育部ミャウグミャ教員養成校長
ブータン ブータン王立大学パロ教育大学教務部長
ザンビア 教育省チャールズ・ルワンガ教員養成校長
エチオピア 教育省教員・学校経営者養成部教員養成教育指導官
マラウイ 教育科学技術省ドマシ教員養成校人文学部長
マラウイ教育研究所政策評価研究部長
マラウイ工科大学教育メディア学部長
マラウイ大学チャンセラー校養育学部副学部長

    
グループ・ディスカッションの様子  グループ・ディスカッションの様子  意見交換会の様子

  
課題研究ⅡAの生徒と記念撮影    授業参観の様子

中1総合学習(IS)「地球の食卓」

~ 食料事情を通して,世界の国々の状況について理解を深めました~

 10月2日(金),6・7校時の総合的な学習の時間に,「世界を知る」の第3ユニット『地球の食卓』の授業をワークショップ形式で行いました。前回の『世界がもしも100人の村だったら』同様,山形のNPO法人IVY(アイビー)の職員の方と留学生のみなさん合せて10名に講師をお務めいただいたことで,生徒たちの関心や意欲を高めながら授業をスムーズに進めることができました。
 生徒たちは,各教室でグループをつくり,配られたそれぞれの写真を食い入るように見て,「どこの国なのか」「食べものにどのような特徴があるか」「家族構成はどのようになっているか」「そして1週間にかかる食費はどのくらいか」といったことを,熱心に考え,話し合っていました。
 それぞれのグループが話し合った内容を発表した後,代表生徒が感想を述べました。そのなかには「日本の当たり前が,世界では当たり前でないことが分かった」「口にする食料の量が国によってこんなにも違うことに驚いた」といった発表がありました。「本当の豊かさとは何か?」「日本が置かれている立場は?」「日本ができる国際貢献とは?」などについて深く考えることができました。
 このISの学習は,2年生での「世界を知る第4ユニット『貿易ゲーム』」「イングリッシュキャンプ(2泊3日の英語合宿)」,3年生での「海外研修旅行(香港・マカオ方面)」に系統的・発展的につながっていくことになります。